Gibson Memphis ES-275 Figured Montreux Burst

投稿日: 更新日:

img_2979

2016年モデルの最高にCoolなJazz Box。発売以来ずーっと中古の出物を探していたのですが、年末近くになってようやく予算内ギリギリのやつを見つけて購入しました。

その代わりにこのSuhrのギター(SUHR 2006 NAMM PRO SERIES STANDARD)を下取りしてもらいました。

IMG_0600

その際、”このぐらいの値段になればいいんだけど(まあそこまでは無理かな)”という心の声そのままの価格を提示されたのでちょっと驚いたのですが、これは自分がかつて一時期、古物商の届出をしてネットで中古ギター販売をやっていた頃に身についた相場観があるからかもしれません。

しかも、購入と下取りが同時だと、買取価格を10%上乗せしてくれるという嬉しいサービスが。ニコニコギターズさん、本当に素晴らしい!

しかし、実はこのお店で同じモデルのさらに安い中古を一度買い逃したことがありました。

9月末にシンガポール旅行に行く直前にたまたまTwitterで見つけたのですが、そのときは帰国するまでに売れてしまうだろうと半ば諦めていました。ところが、帰国してもまだ売れずに残っていたので、これは買うしかないだろう!と思ったのです。

帰国後すぐに都内で取材の予定があったので、終わったらその足でニコニコギターズに行こうと思っていたところ、取材時間が大幅に伸びてしまいました。そういうこともある程度は予想していたので、何時に行けるかわからないとお店にも迷惑をかけると思い、取り置きをお願いするのは控えていたのですが・・・本当は開店直後に電話を入れて押さえておくべきでした。

というのも、お店に入ったちょうどその時、海外のお客さんから電話が入ってHold(売約済み)になってしまったのです。まさにタッチの差。こんなこともあるんだなと、なんだかちょっと笑ってしまいました。

しかし、先述したように、後に出会ったこの個体を買って結果オーライだったのです。もし仕事帰りにそのまま買っていたら、手持ちのギターを下取りに出すためにもう一度別の日に出直さなければならないし、そうすると買取価格10%上乗せのサービスも受けられなかったわけですから。

それに、今回購入したこの個体はお店の上客である九州のコレクターさんから買い取ったものだそうで、ほとんど弾かれていない新品同様のコンディションでした。トップ&バックのトラ目もうっすらと控えめでいい感じです。派手な杢目のギターはあまり好きじゃないので、その点でもこのギターを買って良かったと思っています。

音に関しては、それまでに楽器店で何度か試奏しているので、まったく心配していませんでした。実際、家でアンプ・シミュレーターを通してヘッドフォンで聴いてみても非常に自分好みの音を出してくれます。このあたりはリンクを貼った動画を観ていただくとわかるかもしれません。

ただ、プラグ・インしない生音だと、案外アコースティック感のあるシャリッとした倍音が出ます。これはちょっと意外でしたが、右手のタッチで表情が大きく変わるので弾いていて楽しいです。

ほとんど非の打ち所がないES-275なのですが、テールピースの形状はあまり好みではありません。ES-175でお馴染みのこのジグザグ・タイプが気に入っている人も多いとは思いますが、個人的にはベイル・タイプともヴィンテージ・タイプとも呼ばれる形状のほうが好きです。とは言え、リプレイスメント・パーツとして手に入るのはフル・デプス(いわゆる深胴)の厚みのあるボディに取り付けるものなので、このES-275の薄めのボディだとはみ出してしまいます。

picture_pc_593c195d5f8b92ea4923d030f1f0bd9e
ジグザグ・タイプのテールピース
バージョン 2
ベイル・タイプのテールピースを採用したGibson ES-165

薄いボディ厚のアーチトップというとByrdlandやES-350がありますが、これもデザイン的にはあまりピンと来ないので・・・もし替えるとしたらHowerd Roberts FusionやLee Ritenour signatureなんかに使われているFingers Tailpieceでしょうか。ちょっと調べたらそれだけで数万円しますので躊躇しますが・・・現状、ネック・ヒールにストラップ・ピンを打つことさえためらっているので、おそらくテールピースの交換は決心がつかないと思います。

薄いボディ厚のアーチトップというとByrdlandやES-350がありますが、これらのテールピースもデザイン的にはあまりピンと来ないので・・・もし替えるとしたらHowerd Roberts FusionやLee Ritenour signatureなんかに使われているFingers Tailpieceでしょうか。ちょっと調べたらパーツ単体でも数万円します。

現状、ネック・ヒールにストラップ・ピンを打つことさえためらっているので、おそらくテールピースの交換は決心がつかないと思います。

img_3081

このギターに限らずGibsonのアーチトップでは、デフォルトでネック・ヒールにストラップ・ピンがついていないものは多いようです。でも、そうすると立って弾くときには、ストラップの先をなんらかの方法でヘッドの付け根にかけるような方法をとることになります。

アコースティック・ギターは昔みんなそうやって弾いていましたし、ジャズ・ギタリストもそうですね。ウェス・モンゴメリーの映像を見るとまさにそのスタイルなのですが、日本人がやるとどうしても歌謡漫談のイメージになるのが残念なところ。できればこれはあまりやりたくないものです。

今のところ、このギターを外に持ち出して弾く予定がないので、家では座って弾けばいいわけですが、セッションなど手狭なところで弾くときにはストラップで吊るして立って弾くほうが都合がいいですし、自由度が高くなります。

一方でストラップ・ピンをつけるためにはどうしてもネジ穴を開ける必要があるわけですが、そのことによって将来手放すときにリセール・バリューが下がるのではないかという点が少々引っかかっています。しかし、どう考えてもネック・ヒールにストラップ・ピンがあったほうが便利なので、いずれはつけることになるでしょう。

そして、これも音にはさほど影響しない、主に見た目の問題なのですが、どうしても気に入らないところがありました。

まずピックアップを取り付けるエスカッション(英語では単にpickup ringsと呼ばれるようです)ですが、どの機種にも同じ汎用パーツを流用しているため、トップのカーブと合っていないのです。おそらくこれは高さやスラントの角度などがレス・ポールに最適化されているのではないかと思われます。

レス・ポールのようなソリッド・ボディのギターならば、コンピューター制御でトップを削り出すので個体差なくフィットするでしょうが、ボディが空洞のホロウ・ボディで、なおかつプレスしてアーチトップを成型しているものはトップの形状が複雑でかつ個体差もあります。

ピックアップ・リングとトップのアーチ形状が合っていないことによって何が起こるかというと、ピックアップの上面が弦と平行にならないという問題が生じます。ネック・ピックアップではネックエンド側が沈みすぎている上、1弦側と6弦側を比べると1弦側のふくらみが少ないのです。

img_2930

これを是正し、ピックアップの上面が弦と平行になるようにするためには、ピックアップ・リングをどれくらい底上げする必要があるのかということを確認するために下駄を履かせてみたのが上の写真です。これを見ると一目瞭然ですが、ネック側じゃなくてむしろブリッジ側が低くなるように向きを逆にするぐらいでちょうどいい感じです。しかも、全体的に高さが足りません。

というわけで、ブリッジ・ピックアップ用の純正ピックアップ・リングを別途購入して、底面をトップのアーチに合わせて手作業で削りました。完璧とはいえないので本当はもう一度作り直したいところですが、現状まあまあの出来なので良しとしましょう。

こうしてネック・ピックアップのピックアップ・リングがかさ上げされたことによって、ピックガードの取り付け方についてもちょっと気になる点が出てきます。

ES-275のピックガードは、デフォルトではネックエンド側をボディに直接ネジ止めしています。これはES-335, 345, 355などのセミホロウ・タイプのギターと同じやり方です。

ところが、ES-175, L-5などのフルデプスのアーチトップ、あるいはシン・ボディのByrdlandなどもそうですが、およそフルアコと呼ばれるアーチトップ・ホロウはいずれもピックアップ・リングの上にピックガードが乗り上げるような形で取り付けられ、ピックアップ本体と高さ調節用のスクリューの頭の部分だけが出るような形で切り欠きが施されています。

こうした加工はもちろん手間がかかる上に、2ピックアップの場合はそれぞれのピックアップ・リングの上面が同一平面をなしている必要があり、高い精度が求められることになります。

しかも、昔のべっこう柄セルロイドは経年変化で縮みや反りが出てしまうため、ヴィンテージ・ギターではピックガードが使い物にならなくなっているケースも少なくありません。したがって、プロダクトの生産性や経済効率を考えれば、レス・ポールやES-335のようにピックアップ・リングの側面にかみ合うような形でピックガードを取り付けるのは致し方ないところかとも思います。

しかし、ES-275の場合はその中間を取るにあたっていろいろと無理を重ねているため、角度がおかしくなっています。ネックエンド側はボディに直付けなのに、ブリッジ側はボディとの距離が空きすぎなので、弦に対して平行ではなくなっています。そして、弦に近い直線側に比べて、ボディ外周側がはね上がりすぎています。

この問題を解決するために、ネックエンド側のネジ止め部分にスペーサーをかませることにしました。これはネジが通る穴が空いた黒いプラスチックの筒状のパーツです。これをちょうどいい高さに削り、さらにボディトップに接する面に傾きをつけることで、ピックガードの角度を微調整することができます。

そして、ブリッジ・ピックアップのピックアップ・リングも、純正より少し高さのあるものに交換しました。サードパーティから出ているリプレイスメント・パーツで、ネジ穴の位置がGibson純正品と互換性のあるものを探したところ、Amazonに国産で結構安いものがありました。

これもフラットトップ用の底面を紙やすりで削ってアーチに合わせ・・・ようやく完成です。ピックガードとピックアップ、そして弦との位置関係がほぼ理想的な状態になりました。

img_3082

ええ、もう完全に自己満足です。渋谷のアーチトップ・ギター専門店、Walkinさんあたりならこういうセットアップも完璧にやってくれそうですけれど、はたしていくらぐらいかかるのか。それよりも、ギターを一時お店に預けることになるのが痛いですね。だったら自分でやってしまおうというのが今回のお話です。

ES-275オーナーのみなさんのご参考になれば幸いです。

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中